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そろそろ写真展巡りを再開したい

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卒論も無事に提出し、余裕綽々と行きたかったが、やっぱり年末は忙しい。

昨日は広尾のIPCで開催されていたクリスマス・フォトグラフィー・ショー2012を観賞。最終日夕方ギリギリの駆け込みになってしまった。ワークショップ2Bの同期の仲間が出展しているということもあって見に行ったが、巨匠の作品や、各ギャラリーが所蔵するヴィンテージプリントが見ることができた。

個人的に気になったのが、平井和穂氏のコラージュされた作品。
ひとつの風景のいくつも分割して撮影し、ネガからプリントした印画紙を大量に切って貼りしているそうだ。色設定も何通りにも分けて印画紙にプリントしているようで、最後に完成した作品を再度カメラで撮影してプリントしているとのことだった。
こう書くのは非常に簡単だが、キャプションには1990年代の制作とあり、デジタルカメラの存在しない時代にコラージュ作品をつくる気力・体力が何よりすごいなと感じた。
初期(?)の作品は、絵画的で印画紙の継ぎ目が見えていたが、晩年と思われる作品はパソコンで継ぎ目を消す処理がされており、(19世紀以前からの絵画の踏襲としての)写真から、よりアートに近い印象を受けた。

アートというのはひとりで制作するものでは無いように思う。例えばブロンズ像の制作では、作者自身が粘土で像を作る以外に、石膏で型を取る職人が居たり、溶かしたブロンズを流し込む人が居たり、何人もの手を経てひとつの作品ができあがる。継ぎ目の処理は、作者とはまた別の人が処理しているとか言っていた気がする。その意味で、写真よりアートに近いような気がしたのだ。

写真が絵画の枠から抜け出せないという話題は時々あるが、平井和穂氏の作品には写真がアートに近づくヒントがあるような気がした。

作品を解説していただいたのは作者のお父様。「本人がいないので」とおっしゃっていたので、後で調べたら2001年に39歳で亡くなられていたそうだ。

自分の財力では作品を買うことは無理だが(笑)作品集があれば今度買い求めてみようと思った。 
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