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今年2枚目

2013043001.jpg

今日は曇り。風が吹いていた。
昼夜で寒暖の差もあまりなく過ごしやすい一日だった。

知人がおススメしていた写真展を見に行ってきた。
EMON PHOTO GALLERYで開催されていた、古賀絵里子さんの展示「一山」。
相変わらず最終日の駆け込みになった。

http://imaonline.jp/ud/exhibition/51130faa6a8d1e3a65000001

風の旅人という写真雑誌でも見たことがあり、とても印象に残っていた。そうか、その方の展示なのか、見に行かねば。良いよ良いよ、とかプリント欲しい、と人が言うので、ますます気になった。

見せてもらったDMや図録の写真も心惹かれるものばかりで、これはきっと凄い写真に違いない。まだ直接見てもいないのに、最初から買うつもりでギャラリーに向かった。

ギャラリーに入り、タイトルと説明文を読んで、2〜3周見てみる。しかし写真を選ぶにはまだまだ消化できないものがある。以前に、ワークショップ2Bの講座で、表現が生まれるにはバックボーンがあり、写真集や写真を買うということは、作家を買うことだと教わった。だから作者や作品の背景を知って選ぶものだと思っていた。それを僕は「究極の一枚」と呼んでいる。究極の一枚はどこだ!?

古賀さんに直接話を伺ってみよう。たまたま席を外しているのか、いらっしゃらないようなので、外のベンチでしばし待つ。しかし待てど暮らせど本人らしき人は現れず。スタッフの方に聞いてみたら、奥の事務所にいらっしゃった。

高野山というテーマで、最初は自然の風景を撮っていたが、物足りなさを感じ、次第に行き詰まるようになった。そして高野山を高野山たらしめているのは「人」であると考えた。空海の教えが根付き、それを守るお坊さんたちだったり、また普通の生活も営まれているからである。また古賀さんにとって「写真」以前に「人」があるのだと言っていた。そうか「人」か。人に関係した写真にしようと、まず決めた。

最後は2枚で悩む。どちらを買っても後悔はない。
ひとつは、DMやウェブにある、しだれ桜越しに撮ったお坊さんの写真。
もうひとつは、滝の写真。(http://www.emoninc.com/

最終的に、滝の写真を選んだ。この場所で竜笛(だったか何だか忘れたが、木管の和楽器だったと思う)を吹くというおにいさんに知り合い、案内してもらったそうだ。
人は写っていないが、竜笛のおにいさんの存在があって、この写真は成立している。そして古賀さん自身もかなり命がけの撮影だったことも教えてくれた。

関係のない話だが、僕の下の名前は「鏡」という。天の理想を地に映す鏡という、父親が付けてくれた名前である。鏡は、日本神話における、三種の神器(鏡、玉、剣)のひとつである。ずぼらな性格の父だが、物書きらしい発想である。

件の竜笛のおにいさん曰く、ここの滝で笛を吹いていると、神様が降りてくるような気がするそうである。だからあなたの名前にピッタリな写真だと思う、と古賀さんに言われた。

自分の名前を、自分の作品制作や、写真作家の作品購入のひとつのモノサシにしてみたいと思っていた矢先だった。とても運命的なものを感じた。
| 写真展巡り | Comments(2)

コメント 2

カエル

購入するまでには、「説明」が必要だってことなんだぁ。。。
説明って苦手なんだよなぁ。
by カエル (2013-05-04 06:54) 

chillout

説明することがすべてではないと思いますよ。
絵的に綺麗かどうか、部屋に飾って似合うかどうかも、重視される
方も、多くいらっしゃると思います。
by chillout (2013-05-07 22:56) 

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